茶房 菊泉 茶房 菊泉函館元町にある古民家カフェである。初訪は2009年、元町散歩>>27の締めくくり、帰路につく前に何か食べたいと、古き良き雰囲気の家屋に引き寄せられるように入店するとそこが茶房菊泉で、大当たりの素敵なお店だった。続きを読む入口には「大正10年築の酒問屋の別宅跡をほぼ昔のままの姿で喫茶店として利用しています」とある。旧酒問屋の主人とその家族の住居として建てられ、1990年(平成2)までは使用されていたが、函館市の伝統的建造物 に指定されたのをきっかけにリノベーションし、2005年から喫茶店として営業を始めたそうだ。茶房菊泉 近年某アニメの聖地としても話題となっているが、2023年に一旦閉店し現在は運営者が変わってメニューも一新、当記事に掲載のものは提供されていない。内装も変化しているようなので留意いただきたい。当時のメニューは、前運営者が隣の店舗へ移転して提供しており、甘味や看板メニューのくじら汁もそちらで頂けるようにはなっているらしい。個人的にはあの古民家の雰囲気でいただくお茶や甘味が好きだったので、少し残念ではあるのだが、本来の菊泉別邸の建物と雰囲気がこれからも残っていってほしいと思う。▼2009年5月初探訪。昔の茶屋のような趣もある、古民家カフェ。続き間の和風建築。襖を開け放った大広間にちゃぶ台の座敷席を設けてある。色とりどりの座布団と、吊り雛飾りが可愛らしい。中心部に囲炉裏が切られている。ぶら下がる鉄瓶、奥の船箪笥様の家具が味わい深い。いわゆる「おばあちゃん家に来たような懐かしさ」を感じる。そのような家の匂いは古い日本家屋に共通のものだが、なんの匂いなのだろうか。畳や木材、囲炉裏やストーブの火種、襖や着物の繊維質などが混合されたような独特の「昔」の匂い。火鉢とアンティークなプレイヤーなど、目に映るものすべてが素敵だ。奥の窓際テーブル席に案内してもらった。天井取り付けの笠付電灯。模様が良い…やはり甘味をいただきたいと、お抹茶のデザートセット。黒ごまアイスとあんみつ、スイートポテトの盛り合わせで、結構満たされた記憶。白玉団子はとうふ白玉。友人が注文した、季節のパフェ。5月だったので、桜モチーフのパフェらしい。フルーツたっぷりと、白玉で模られた桜が可愛い。アイスは同じくごまアイス。こちらも美味しそうで目移りしそう。窓からの景色。坂の街の眺めに、牡丹のような大輪の花がアクセントになっている。▼2019年5月再訪が10年後とは、遠方だから仕方ないがかなり開いてしまったものだ。元町に来たなら、やはりあの時のお店という感じで来てみた。ちょうどお茶休憩もしたかった。この10年の間に、某アニメの舞台にもなったらしく、聖地巡りスポットとしてポスターが張られていたり、グッズも販売されていたりで目当てと思われる客の姿もあった。なんなら自分もその一人と思われていた可能性もある。外観は変わらず味わいがある。松に隠れてしまったが、切妻の上部に酒問屋時代の酒樽の看板が掲げられている。隣の青い建物は当時は別の喫茶店だったが、現在はそちらに元の菊泉の運営が移転し元(当記事写真)のメニューを提供している。ちなみにそちらの建物も函館市の伝統的建造物となっている。調度品が素敵だ。木彫りの熊もあった。囲炉裏や火鉢だけでは北の冬は厳しそうだが、こういうものに情緒を感じる自分はやはり日本人なのだなと思わされる。デザートセットのお抹茶と、やっぱり前回と同じものを注文してしまった。スイートポテトは別の器の出来立て感が良かった。くじら汁も気になったが、春の陽気の中歩き回ると暑くなるのでやっぱり冷たいものが欲しくなる。ちゃぶ台の上のけん玉などのおもちゃも遊び心がある。次訪れることがあった場合、古民家の菊泉の方と、元のメニューを提供してくれるお隣との2軒のハシゴは時間的にも金銭的にも正直辛いので、どちらを選ぶかは悩みどころだ。新メニューの、自分で焼くお団子セットも気になるのでまた菊泉を選びそうな気はするが。好きだったお店を悩むことなく気楽に利用したいと思うのは、やはり今日においては贅沢なことなのだろうか…畳む#飲食 #古建築 いいね ありがとうございます! 2024.10.6(Sun) 02:20:21 道南,函館
茶房 菊泉
茶房 菊泉函館元町にある古民家カフェである。
初訪は2009年、元町散歩>>27の締めくくり、帰路につく前に何か食べたいと、古き良き雰囲気の家屋に引き寄せられるように入店するとそこが茶房菊泉で、大当たりの素敵なお店だった。
入口には「大正10年築の酒問屋の別宅跡をほぼ昔のままの姿で喫茶店として利用しています」とある。旧酒問屋の主人とその家族の住居として建てられ、1990年(平成2)までは使用されていたが、函館市の伝統的建造物 に指定されたのをきっかけにリノベーションし、2005年から喫茶店として営業を始めたそうだ。
茶房菊泉
近年某アニメの聖地としても話題となっているが、2023年に一旦閉店し現在は運営者が変わってメニューも一新、当記事に掲載のものは提供されていない。内装も変化しているようなので留意いただきたい。当時のメニューは、前運営者が隣の店舗へ移転して提供しており、甘味や看板メニューのくじら汁もそちらで頂けるようにはなっているらしい。
個人的にはあの古民家の雰囲気でいただくお茶や甘味が好きだったので、少し残念ではあるのだが、本来の菊泉別邸の建物と雰囲気がこれからも残っていってほしいと思う。
▼2009年5月
初探訪。昔の茶屋のような趣もある、古民家カフェ。
続き間の和風建築。襖を開け放った大広間にちゃぶ台の座敷席を設けてある。色とりどりの座布団と、吊り雛飾りが可愛らしい。
中心部に囲炉裏が切られている。ぶら下がる鉄瓶、奥の船箪笥様の家具が味わい深い。
いわゆる「おばあちゃん家に来たような懐かしさ」を感じる。そのような家の匂いは古い日本家屋に共通のものだが、なんの匂いなのだろうか。畳や木材、囲炉裏やストーブの火種、襖や着物の繊維質などが混合されたような独特の「昔」の匂い。
火鉢とアンティークなプレイヤーなど、目に映るものすべてが素敵だ。
奥の窓際テーブル席に案内してもらった。
天井取り付けの笠付電灯。模様が良い…
やはり甘味をいただきたいと、お抹茶のデザートセット。
黒ごまアイスとあんみつ、スイートポテトの盛り合わせで、結構満たされた記憶。白玉団子はとうふ白玉。
友人が注文した、季節のパフェ。5月だったので、桜モチーフのパフェらしい。
フルーツたっぷりと、白玉で模られた桜が可愛い。アイスは同じくごまアイス。こちらも美味しそうで目移りしそう。
窓からの景色。坂の街の眺めに、牡丹のような大輪の花がアクセントになっている。
▼2019年5月
再訪が10年後とは、遠方だから仕方ないがかなり開いてしまったものだ。
元町に来たなら、やはりあの時のお店という感じで来てみた。ちょうどお茶休憩もしたかった。
この10年の間に、某アニメの舞台にもなったらしく、聖地巡りスポットとしてポスターが張られていたり、グッズも販売されていたりで目当てと思われる客の姿もあった。なんなら自分もその一人と思われていた可能性もある。
外観は変わらず味わいがある。松に隠れてしまったが、切妻の上部に酒問屋時代の酒樽の看板が掲げられている。
隣の青い建物は当時は別の喫茶店だったが、現在はそちらに元の菊泉の運営が移転し元(当記事写真)のメニューを提供している。ちなみにそちらの建物も函館市の伝統的建造物となっている。
調度品が素敵だ。木彫りの熊もあった。
囲炉裏や火鉢だけでは北の冬は厳しそうだが、こういうものに情緒を感じる自分はやはり日本人なのだなと思わされる。
デザートセットのお抹茶と、やっぱり前回と同じものを注文してしまった。スイートポテトは別の器の出来立て感が良かった。
くじら汁も気になったが、春の陽気の中歩き回ると暑くなるのでやっぱり冷たいものが欲しくなる。
ちゃぶ台の上のけん玉などのおもちゃも遊び心がある。
次訪れることがあった場合、古民家の菊泉の方と、元のメニューを提供してくれるお隣との2軒のハシゴは時間的にも金銭的にも正直辛いので、どちらを選ぶかは悩みどころだ。新メニューの、自分で焼くお団子セットも気になるのでまた菊泉を選びそうな気はするが。
好きだったお店を悩むことなく気楽に利用したいと思うのは、やはり今日においては贅沢なことなのだろうか…
畳む
#飲食 #古建築