トップ画像
TOP > Photo

スイーツから廃墟まで。北の国からお送りする日常ゆるゆる探検。2009年から始めた前ブログの記事を再編、移植しています


カテゴリ「小樽」に属する投稿2件]

オタモイ遊園地跡と唐門

オタモイ遊園地跡と唐門

202601070207203-admin.jpg
2008年の訪問記である。
訪問したこと自体はよく覚えてはいるのだが、何がきっかけで知ったのかはもう覚えていない。ジブリ映画『千と千尋の神隠し』の舞台のモデルでは?ということで話題に上がっていたからだろうか。
当時の小樽の「かま栄」のサイトに、オタモイの往年の写真や来歴が紹介されていて、俄然行ってみたくなったことは覚えている。
※現在はサイトリニューアルなどで既にその記事は無くなっている。

202601070207207-admin.jpgその昔、とある料亭の店主が、「何も無い」といわれた小樽に客を呼び寄せたいと、オタモイ海岸の風光明媚であることを知り、出資の助けも得て一心発起で海岸の断崖上に豪華な宴会場や食堂などの御殿を建設し、一躍観光の目玉となり栄えた場所の跡地である。

小樽の街外れ、国定公園に指定されているオタモイ園地に位置する。
ここから海岸近くへ下りていく。

2026010702072016-admin.jpg現在地からは幅員の狭い強烈なヘアピンカーブを下っていく。
おそらくこの看板は現存しないと思われるが、崖上の唐門の遊歩道も描かれており、遊園地が廃業後もオタモイ地蔵尊への参道として使われていたのだろう。
カーブ部分が赤く塗られているのは、一時通行止めだったこともあるのだろうか。

このカーブが、車両も通行は出来るのだがとにかく狭く、対向車とギリギリ離合出来るかという幅だった。
訪問当時は友人が同行していたのだが、「こんなところでパトカーに出くわしたら怖いねー」などと冗談交じりに話していたら、そのパトカーが前方に現れて凍りついた記憶がある。
特に止められたりすることもなくそのまま徐行で行き違い過ぎ去ったが、常に巡回していたのだろうか。

この頃から立入禁止となってはいたが、そんなこともあり、突破して遊歩道を進む気分にはなれず、無難に遠くから眺めるに留めてしまった。
多分この当時でも参道として使われてはいたと思うが、今思うと勿体ないことをした。

20260107020720-admin.jpgカーブを下りきったところは開けており、何台か休憩中のクルマが駐車していた。
そこから眺めた海。曇り空だったのが残念だ。

202601070207201-admin.jpgこの看板は今はリニューアルされ現存しない。

[当代一を誇った夢の里、
オタモイ遊園地跡]

〈オタモイ〉
 地名は、アイヌ語のオタモイ(砂の入り江の意)に由来する。
 現在、小樽唯一のカタカナ表示の町名。

 オタモイ海岸は、市の北部にあり、高島岬から塩谷湾までの約10kmに及ぶ海岸の一部で、付近には赤岩山(371m)など標高200m前後の急峻な崖と奇岩が連なっている。一帯は昭和38年ニセコ積丹小樽海岸国定公園に指定され、祝津・赤岩海岸とともに雄大な景観を誇り、訪れる人々を魅了している。

 かつて、この景勝地に大リゾート基地が存在した。昭和初期、隆盛を誇った割烹「蛇の目」(花園1)の店主加藤秋太郎は小樽には見所がないという知人の言葉に奮起し、名所探勝の日々にあけくれる。そして、ついに、古来白蛇の谷と呼ばれたこの地を探し当て、昭和11年「夢の里オタモイ遊園地」を完成させた。

 その規模は当代一を誇り、ブランコ、すべり台、相撲場等の遊園施設のほか、龍宮閣や辨天食堂といった宴会場や食堂を設けた。特に京都の清水寺を凌ぐといわれた龍宮閣は、切り立った岩と紺碧の海に囲まれ、まるで龍宮城のお伽の世界のようだったという。

 最盛期には一日数千人の人々で賑わったこの施設も戦争が始まると贅沢とみなされ客足が遠のき、戦後、これからという昭和27年5月営業再開を目前に控えながら焼失した。

 現在、遊園地の跡を偲ばせるものは断崖の上に残った龍宮閣の礎石と遊歩道トンネルの部分だけである。

 また、オタモイには神威岬(積丹半島)が女人禁制の頃の悲恋にまつわる子授け地蔵尊の伝説があり、今でも多くの人々に信仰されている。

看板によると、現在地のこの駐車スペースに辨天食堂があったらしい。

リニューアルされた看板では説明文は少々簡略化され、地蔵尊については触れられていない。

202601070207202-admin.jpgこの道を辿れば、あの唐門のトンネルへ繋がる。

202601070207203-admin.jpg唐門の奥にうっすら見える赤い柵、あれが龍宮閣のあった断崖になる。入り江に張り出すような崖の上に造られたそうだ。
その更に先に、オタモイ地蔵尊の社があるが、守り人の方が近年亡くなられたことで堂の存続、また移設かの間で揺れているらしい。そのような中、昨年は例大祭も行われたという情報もある。

歴史的には遊園地よりも古い由来を持つ場所になるようだ。

202601070207204-admin.jpg道は整備されておらず、普通の遊歩道を想定して行くと進むのが躊躇われるような道だ。

202601070207205-admin.jpg道の脇に中華風の階段と欄干が残されている。階段は藪に埋もれてかろうじてわかる程度だが、これを発見しただけでも心が躍った。

最近某有名企業がここオタモイを観光地として再開発する計画が浮上したが、やはりなと思っていた通り、資金面で開発中止となった。
現代の安全基準では、崩落が続く海岸の開発と維持には膨大な費用がかかるだろうと思われる。それだけの費用対効果が見込めなければ早々に放棄することになる。テーマパークも余程世界観がしっかり作り込まれていなければ、客の入りは一見で終わってしまう。

とはいえ、本当に現役当時のオタモイの賑わいとあの遊歩道が再現されたなら、ぜひ足を運んでみたかったとは思う。
いや、それとも昔の賑わいは昔のものとして、幻としておく方が良いのかもしれないが。
開業時から降雪や地滑りの事故はあったようだが、衰退の一因に戦争があるのが、なんとも言えない虚しさを覚える(直接の原因は失火)。

202601070207206-admin.jpg駐車スペースの片隅に湧き水があった。

2026010702072014-admin.jpgクルマでヘアピンを戻り、道の脇に階段が延びていたので辿ってみる。

2026010702072015-admin.jpg赤岩山を経由して、水族館方面へ抜ける遊歩道が延びる。興味はあるが、長距離を歩く準備はしていなかったのでパスした。

202601070207208-admin.jpg目的はこちらなので、上っていく。

2026010702072010-admin.jpg街を見下ろせる高台に、あの唐門が設置されていた。

2026010702072013-admin.jpg元々海岸の入口に建立されていたもので、こちらに移設されたものらしい。

202601070207209-admin.jpgここから見えたのは海か崖か、はたまたお伽の世界だったのか。

2026010702072011-admin.jpg色剥げがあるが、概ねまだ綺麗な方だと思う。移設時に修復されたのかもしれない。

2026010702072012-admin.jpg街を望む。何事もなく現実の世界に戻れそうだ。
畳む


#廃 #古建築 #海 #遊歩道 #湧水

道央,小樽

小樽雪あかりの路

小樽雪あかりの路

202408202202513-admin.jpg
夜闇に浮かぶランタンや灯篭の明かりには、なんとも言えない風情を感じる。特に冬場の雪景色を彩るアイスキャンドルやワックスボウルの明かりも、薄ぼんやりと極寒の空気と冷え込んだ体を暖めてくれるような、和やかさがある。
今では様々な場所で、冬季のイベントとしてキャンドルを作って灯す風景も増え、さほど珍しいものでもなくなったが、かつては近所でそんな風景を見ると物珍しく、個人宅でやっていたものかは不明だが毎日その場所を通って堪能させてもらったりもした。

小樽は札幌圏ということもあり、当方地元からも距離的に行きやすい観光地のため、子供の頃は見学旅行はじめ、その後も家族や友人などと何度も訪れた場所である。いつの季節に行っても素敵な場所だが、特に「雪あかりの路」は、運河沿い観光エリアを幻想的に灯す冬の風物詩的イベントだ。

公式サイト によると、1999年から始まり、毎年2月に市民の手で開催されており各会場を彩る無数のキャンドルも手作りの市民参加型となっている。子供が作ったであろうものや、図画工作よろしく素朴なデザインのボウルもあったりと、華美さや派手さは無いものの、惹かれるのは正にそういうところなのかもしれないと今あらためて思ったりもする。そんなキャンドルや小さな雪像など、一つ一つ見て歩いていると心も温まり、寒さも忘れることが出来るのだ。

2008年に初めて雪あかりの路を見て、また来たいと思い、翌年2009年は友人と、そしてしばらく間が空いたが2018年にも足を運んだ。
変わらず続いてほしいイベントの一つである。


▼2008年から抜粋

20240820220207-admin.jpgルタオ本店のイルミネーション。
こことは関係ないが、雪あかりの路を見る時はまず初めに、閉店間際のかま栄に寄ってかまぼこを買って食べ歩くのが個人的定番となっている。

202408202202073-admin.jpg紅葉を施したワックスボウル。この淡い光が美しい。

202408202202071-admin.jpg雪洞の中にLOVEの文字と鳥(アヒル?)の小さな雪像。

202408202202072-admin.jpg運河遊歩道沿いにアイスキャンドルやスノーキャンドルが並ぶ。


▼2009年から抜粋

202408202202331-admin.jpgこういうプレートは訪れた日がわかりやすくて記念になる。

20240820220233-admin.jpg雪の山を穿っている。色んな形の雪あかりがある。

202408202202332-admin.jpgこれはじっくり見たくなる。

202408202202333-admin.jpgよく見るととても可愛い雪だるまファミリー。


▼2018年

この年は、当時開催されていた朝里川方面の会場も見たかったので、そちらにも足を運んだ。
運河会場とは少し距離が離れているため普段は両方見るのは難しかったが、その時はまず真っ直ぐ朝里へ向かった。

20240820220251-admin.jpg朝里川に浮かぶ綿帽子の雪あかり。
三脚を使ってみたが、人通りもそこそこあり中々難しかった。

202408202202511-admin.jpgこちらの方が色合いが実際に近いかもしれない。幻想的。

202408202202512-admin.jpgカフェの敷地等あちこちに灯りがある。

2024082022025110-admin.jpg

運河会場へ。

例のごとく、かまぼこを食み食みしながら歩いた。
一眼を持ってからは初だったので、ちょっと気合いは入っていた。

202408202202513-admin.jpg
202408202202514-admin.jpg
202408202202515-admin.jpg
202408202202516-admin.jpg
202408202202517-admin.jpg
2024082022025111-admin.jpgこれはお気に入りの1枚。レース模様のような欄干も美しい。

202408202202518-admin.jpg
202408202202519-admin.jpg
2024082022025113-admin.jpg
2024082022025112-admin.jpg
路の端々に温かさが散りばめられている。

2024082022025114-admin.jpg
一通り見て帰宅すると、冬道のゆっくり運転でだいたい夜0時近くになってしまうのだが、それでも充実感がある。
いずれ交通機関を利用して泊まりで行くのもいいかも知れない。
畳む


#イベント #河川

道央,小樽