2024年11月の投稿[2件]
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2024年11月2日 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する
旧沼東小学校跡
旧沼東小学校跡
円形校舎は、昭和30年代に全国的に流行し、狭い土地に多くの生徒児童を収容出来るという、省スペース化が見込める様式として取り入れられた。
当時斬新なデザインの上、建築コストを抑えることも出来たと言われるが、教室は概ね切り分けたバウムクーヘンのような形となり、机の配置が難しく、また方角によっては採光しづらいという問題もあったという。これらのような現実的な欠点もあってかその後は廃れ、スタンダードな方形校舎が多くを占めるようになった。
美唄市立沼東小学校は、開校は明治期だが、1959年(昭和34)に現在の場所にめがね校舎として新築された。この時点で1,570名の児童数を抱えるマンモス校であった。1965年(昭和40)に三菱美唄炭鉱が分社化し、1972年(昭和47)に閉山。翌年にも租鉱炭鉱が閉山し、人口の流出が相次ぎ1974年(昭和49)に閉校となった。
炭鉱町としての美唄を知ったきっかけが、この小学校跡だった。
この小学校跡に関しては、あまり褒められたことではないのだが、かなり以前に心霊スポットとして知った。しかし、円形の校舎というのがあまりに珍しく感じられ、むしろ興味は建物そのものに向いた。かつての炭鉱町の小学校ということで、場所も自力で大体の位置を探し当て、いつかはと機会を伺った。2009年前後に炭鉱跡に興味が湧き、始めに足を運んだのが美唄だったためこの際是非にと立ち寄った。
しかしその時は夏場で、藪の中をクルマで進み、川の対岸、木々の間にうっすら見える校舎を視界に捉えただけで撤退した。探索初心者ゆえ、徒歩という概念が抜け落ちており、随分無茶をしたものだ。現在はクルマでは入ることは出来ず、また公にも立入禁止となっている(そもそも立入を認める廃墟が存在するのだろうか)。
夏以外の季節であればと、その年の秋に再訪した。それから、冬、春と訪れるごとに、違う顔を見せてくれた。
▼2009年11月

こちらは以前に、不審火で焼けたと言われており、鉄筋のトラスや剥がれかけのトタンに焼けた跡が見受けられる。



上空からはメガネのように見えたため、「めがね校舎」と呼ばれていたという。
閉校後に1棟が取り壊され、もう1棟のみが残された。理由は不明である。








外部の陽光を取り込んだ天井のトップライト。
▼2013年〜2017年冬







右側に見えるのは手洗い場だったようだが、タバコの燃えがらが積み上がっているのは、心霊界隈で線香代わりに供えるそうだが。火事の元になりかねないので、控えて欲しいのだが…



浸水していた1階部分はスケートリンクのように結氷していた。


薄氷が迫り出してクレープ状になっている。

心霊現象とは、恐怖感が妄想を膨らませ、そして幻覚を引き起こすのかも知れない(霊感無し人間の戯言である)。

雪深い地域だが、こんな中でも元気に登校していたのだろう。










▼2019年5月
この間、市やボランティアで校舎内の落書きを消す活動が行われていたらしく、だいぶ綺麗になったと感じる。
なんだか只乗りさせてもらっているようで、申し訳なく思う(そもそも立ち入るべきではないのだが)。
春の訪問は初めてだ。陽気が心地よい。
円形の建物なら、魚眼レンズを使用すると面白いのではと思った。











黒板が、窓際と廊下側の2面に設置されている。明るく見やすい方を選び机を配置したのだろう。



特に関係者でもないのだが、改めて、ここへの思い入れが深いことに気づいた。
今後は滅多に行くことはないと思うが…

階段に虹彩が落ちていた。
再利用などがなされなかったのは立地的な問題もあるのだろうが、廃校遺産としてこのままでも末永く残ることを願う。
畳む
#廃 #古建築 #炭鉱
更新一時休止のお知らせ
更新一時休止のお知らせ前ブログ『ゆるたん。』の記事を最古からさかのぼって(整理で消した記事もあるため厳密ではない)再編して更新しておりますが、ちょうどキリの良いところで50本の記事をアップしたので、ここで一旦お休みしようと思います。
当然ネタはまだまだあるのですが、大量の写真の選別や調べ直しも意外に手間がかかり、また本業も繁忙期に入り、次の同人活動などやりたいことも他にあるため、さすがにマルチタスクは出来ないと悟りました(苦笑)。
休止は今年いっぱいを目処に、年明けの状況を見て調整しつつ、再開したいと思います。
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