インクラの滝 インクラの滝2006年の探訪記録である。その頃から、駐車場近くの展望台から滝までは崖崩れのため立入禁止だった。現在どうなっているかを調べてみると、滝の少し手前に第二展望台が新設され、元々ある展望台を第一展望台としてそちらまでは行けるようになったらしいが、第二展望台から先、滝壺までは変わらず立入禁止となっているようだ。続きを読む白老の国道36号線沿い、小さな神社の脇に掲げられている「インクラの滝入口まで10km」の看板は昔から気になる存在だった。日本の滝100選に選ばれていたためか知名度はあったと思うが、肝心の滝の姿は知らなかったので、カメラを手にして色々巡り始めたこの機会に行ってみようと調べてみると、やはり先の台風の影響で滝周辺が崩落したため、近づくことは出来ない、となっていた。それでも一か八か、看板通りに道なりに進み、別々川沿いに途中ダートになる細道を延々と走ると、ようやく駐車スペースと展望台に到着した。この時は、他にクルマが停まっており、先客が展望台の先に入っていくのが見えたため行けることを確信したが、既に夕方になっていたので仕切り直しで後日、友人を誘って再訪した。展望台からの眺望は、目を凝らせばうっすら滝の姿を確認出来る程度だったため、やはり近づけるものなら間近で見たかったのだ。川辺りの踏み跡をひたすらトレースし、右手に急峻な崖が迫る中、岩を乗り越え軽くアスレチックばりに40分程で目の前に姿を現した滝は、大きな直瀑で迫力があった。遠巻きに展望台から見た方が、景色に溶け込む滝全体の姿がわかりやすくていいのかも知れないが。当時は皆普通に立ち入っていたが、自己責任の上で観賞していたようだ。我々も同じ形になったが、岩盤が脆く徐々に地形が変わっていることもあり、古い写真になるがそれなりに貴重な記録になるのかも知れない。2006年当時の展望台。今では滝近くにも作られたため、こちらは第一展望台になる。眺望は遥か向こうにうっすらと滝の白い筋が見える程度だった。この時は日が沈みかけていたため、一旦帰宅し再訪することにした。インクラの滝は、別々川にあるため元々は「別々の滝」と呼ばれていた。かつて一帯が御料林だったため、木材を伐り出すインクライン(運搬用ケーブルカー)が設置されていたことから「インクラの滝」と呼ばれるようになった。遊歩道と呼べるような歩道はほぼ付いておらず、途中落石越えや渡渉になるので、長靴がベストかと思う。この日も、家族連れなどポツポツと訪れる人がおり、適度に賑やかだったため怖さはさほど無かった。川沿いに、道なき道を行く。砂防ダムが現れるが、端に行くと越えられる。分岐もあるが、どちらを選んでも合流すると思われる。この時は川に近い方を選んだ。落石の大岩が目立ってくる。投棄された古いリヤカーらしき残骸。片側の崖が迫ってくる。凝灰岩質(火山灰)の地質らしく、下部が砂岩のようで脆そうだ。歩いている目の前に、蔓状の絡まった枝が阻んでくるのでくぐり抜ける。ほぼ渡渉になってきた。道も無いのでこの岩を上って進むと、木々と藪の向こうに滝の姿を捉えた。藪の間に見える赤いものは、先を歩いていた他の人の服の色。滝の落差は44mほどあるらしい。真っ直ぐに落ちる、見事な滝だ。右側の絶壁の岩。顔のようにも見える。モアイか、ラシュモア山か…滝壺周辺は落石だらけだったため、直下までは進まずここまでにした。現在の滝の姿とはさほど変わりはないようだが、崩落の危険はこの先も続くと思われるので、大きく変わる時もやってくるかも知れない。昔行きたかった場所が今は行けなかったり、消滅や変化した場所も多々あるため、記録することの重要性を強く思う。畳む#滝 #河川 いいね ありがとうございます! 2024.9.1(Sun) 02:00:14 道央,白老
インクラの滝
インクラの滝2006年の探訪記録である。
その頃から、駐車場近くの展望台から滝までは崖崩れのため立入禁止だった。現在どうなっているかを調べてみると、滝の少し手前に第二展望台が新設され、元々ある展望台を第一展望台としてそちらまでは行けるようになったらしいが、第二展望台から先、滝壺までは変わらず立入禁止となっているようだ。
白老の国道36号線沿い、小さな神社の脇に掲げられている「インクラの滝入口まで10km」の看板は昔から気になる存在だった。
日本の滝100選に選ばれていたためか知名度はあったと思うが、肝心の滝の姿は知らなかったので、カメラを手にして色々巡り始めたこの機会に行ってみようと調べてみると、やはり先の台風の影響で滝周辺が崩落したため、近づくことは出来ない、となっていた。
それでも一か八か、看板通りに道なりに進み、別々川沿いに途中ダートになる細道を延々と走ると、ようやく駐車スペースと展望台に到着した。
この時は、他にクルマが停まっており、先客が展望台の先に入っていくのが見えたため行けることを確信したが、既に夕方になっていたので仕切り直しで後日、友人を誘って再訪した。
展望台からの眺望は、目を凝らせばうっすら滝の姿を確認出来る程度だったため、やはり近づけるものなら間近で見たかったのだ。
川辺りの踏み跡をひたすらトレースし、右手に急峻な崖が迫る中、岩を乗り越え軽くアスレチックばりに40分程で目の前に姿を現した滝は、大きな直瀑で迫力があった。遠巻きに展望台から見た方が、景色に溶け込む滝全体の姿がわかりやすくていいのかも知れないが。
当時は皆普通に立ち入っていたが、自己責任の上で観賞していたようだ。我々も同じ形になったが、岩盤が脆く徐々に地形が変わっていることもあり、古い写真になるがそれなりに貴重な記録になるのかも知れない。
2006年当時の展望台。今では滝近くにも作られたため、こちらは第一展望台になる。
眺望は遥か向こうにうっすらと滝の白い筋が見える程度だった。この時は日が沈みかけていたため、一旦帰宅し再訪することにした。
インクラの滝は、別々川にあるため元々は「別々の滝」と呼ばれていた。
かつて一帯が御料林だったため、木材を伐り出すインクライン(運搬用ケーブルカー)が設置されていたことから「インクラの滝」と呼ばれるようになった。
遊歩道と呼べるような歩道はほぼ付いておらず、途中落石越えや渡渉になるので、長靴がベストかと思う。
この日も、家族連れなどポツポツと訪れる人がおり、適度に賑やかだったため怖さはさほど無かった。
川沿いに、道なき道を行く。
砂防ダムが現れるが、端に行くと越えられる。
分岐もあるが、どちらを選んでも合流すると思われる。
この時は川に近い方を選んだ。
落石の大岩が目立ってくる。
投棄された古いリヤカーらしき残骸。
片側の崖が迫ってくる。凝灰岩質(火山灰)の地質らしく、下部が砂岩のようで脆そうだ。
歩いている目の前に、蔓状の絡まった枝が阻んでくるのでくぐり抜ける。
ほぼ渡渉になってきた。道も無いのでこの岩を上って進むと、
木々と藪の向こうに滝の姿を捉えた。
藪の間に見える赤いものは、先を歩いていた他の人の服の色。
滝の落差は44mほどあるらしい。
真っ直ぐに落ちる、見事な滝だ。
右側の絶壁の岩。顔のようにも見える。
モアイか、ラシュモア山か…
滝壺周辺は落石だらけだったため、直下までは進まずここまでにした。
現在の滝の姿とはさほど変わりはないようだが、崩落の危険はこの先も続くと思われるので、大きく変わる時もやってくるかも知れない。
昔行きたかった場所が今は行けなかったり、消滅や変化した場所も多々あるため、記録することの重要性を強く思う。
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