樽前ガロー 樽前ガロー苫小牧市西部の郊外にある景勝地。長らく市内に居住しているなら一度は聞いたことのある場所なのではないだろうか。東部にはウトナイ湖>>14があり、そちらでは以前から観光ホテルやボウリング場等(双方現存しない)が建ち、現在ではラムサール条約に登録されたり道の駅が開設されたりと観光の拠点となっているが、こちらの樽前地区に関しては、一時期樽前ハイランド等の遊園地が賑わったものの、撤退後は他に大きな開発の手が加わらず、樽前山の麓、点在する沼地やこのような特徴的な景観ポイントを残すのみである。続きを読む樽前ガローは、樽前山などの支笏火山の溶岩を川の流れが浸食して形成された幅狭の渓谷である。「ガロー」とは、両岸が切り立った崖になっている場所を指し、東北方言ともアイヌ語とも言われているが詳細は不明。筆者は2006年にふと思い立って足を運んだが、下調べも不十分だったため見所がいまいち分からず、樽前川上流側の古いガロー橋から眺めるに留まっていた。これは個人的な子供の頃の記憶だが、親の会社の親睦会だったか数家族と連れ立って樽前ハイランドを訪れたことがある。その帰りに深い渓谷の下に降りて、皆でザリガニを捕ったことがあるのだが、その渓谷がどこだったのか、親に聞いても分からず、ずっと気にかかっていた。当時のハイランドの周辺にそういった地形は樽前ガロー以外に見当たらないので、ガローのどの辺りだろうとよくよく調べると、もう少し下流側に駐車スペースと別に橋があり、崖下に降りられるポイントがいくつかあった。長靴やカメラ等を準備し、危険も承知の上できちんとした形で再訪したのは2020年夏。ようやく記憶の景色に辿り着くことが出来た。しかし奇しくもその後、岩盤崩落の危険のため、下に降りることは禁止となってしまったようだ。支笏湖の苔の洞門しかり、樽前山の溶岩ドーム内側しかり、自然現象が理由で一度立入禁止になるとほぼ解禁されることはない。素晴らしい自然景観の場所なので、末永く保たれて欲しいが、そこに身を置いて楽しむことが出来なくなるのは甚だ残念でもある。瀬戸際のタイミングであの頃の記憶に再会出来たのだと思えば、大変幸運だったと言うべきだろうか。▼2006年5月この案内板は撮影当時のもの。現在は新しい看板が立っているのでおそらく現存しないと思われる。当初は上流側のガロー橋から眺めていた。かなり古い橋だ。水量はそれなりにあるが狭い。内壁一面に苔が繁茂する。ここだけ見ると降りて遊べるような場所ではない。更に上流側へ行くと湧水の場所があった。時々汲みに来る人がいるようで、現在はもっと汲み口が整備されているらしい。▼2007年7月この時は水量と勢いが凄かった。▼2009年1月冬のガロー橋。こうして見ると、浸食の過程を見ているようだ。変わらないように見えるが、確実に変わっていっているのだろう。▼2014年9月駐車スペース近くにある取水地(だと思われる)。古さを醸し出す趣のある施設だ。この時に初めて駐車スペースと下流側の樽前ガロー橋の存在を知った。写真が何故かこれしか見当たらないので、準備不足を悟って程々に撤退したのだろうと思う。ちなみにこの頃にはコンデジを卒業し、デジイチ持ちで撮るようになっていた。▼2020年8月樽前ガロー橋から。今更ながらやっと見つけた感があった。最も知られているであろう降り口から降りたが、ロープが設置してある崖となっていた。個人的には危険度はそこそこだったが、散歩気分で降りられる場所ではないことは確か。かなりの既視感。やっと再訪出来た喜びと懐かしさが込み上げた。今でもザリガニはいるのだろうか…撮影しているともやが立ち込めてきた。際の方は浅いが、中程に行くにつれ深くなる。長靴でも厳しい。向こう岸に行きたくもあったが、水量と流れもそれなりにあるので無理しないでおいた。ふかふかしていそうな苔の絨毯。触れるのは程々にした。少し上流側の入渓ポイント。石垣の石組みのような岩壁。幽玄の世界。広角で。上から。擦れ擦れまで踏み出すと崩落の危険があるので程々にした。結構な高さがあるので、撮影に夢中になると危ない。それくらいの魅力のある景色だった。願いは叶ったので今後そこまで足を運ぶことはないだろうが、貴重な景色を堪能出来、満足している。畳む#河川 #湧水 いいね ありがとうございます! 2024.8.12(Mon) 02:25:58 道央,苫小牧
樽前ガロー
樽前ガロー苫小牧市西部の郊外にある景勝地。長らく市内に居住しているなら一度は聞いたことのある場所なのではないだろうか。
東部にはウトナイ湖>>14があり、そちらでは以前から観光ホテルやボウリング場等(双方現存しない)が建ち、現在ではラムサール条約に登録されたり道の駅が開設されたりと観光の拠点となっているが、こちらの樽前地区に関しては、一時期樽前ハイランド等の遊園地が賑わったものの、撤退後は他に大きな開発の手が加わらず、樽前山の麓、点在する沼地やこのような特徴的な景観ポイントを残すのみである。
樽前ガローは、樽前山などの支笏火山の溶岩を川の流れが浸食して形成された幅狭の渓谷である。「ガロー」とは、両岸が切り立った崖になっている場所を指し、東北方言ともアイヌ語とも言われているが詳細は不明。
筆者は2006年にふと思い立って足を運んだが、下調べも不十分だったため見所がいまいち分からず、樽前川上流側の古いガロー橋から眺めるに留まっていた。
これは個人的な子供の頃の記憶だが、親の会社の親睦会だったか数家族と連れ立って樽前ハイランドを訪れたことがある。その帰りに深い渓谷の下に降りて、皆でザリガニを捕ったことがあるのだが、その渓谷がどこだったのか、親に聞いても分からず、ずっと気にかかっていた。当時のハイランドの周辺にそういった地形は樽前ガロー以外に見当たらないので、ガローのどの辺りだろうとよくよく調べると、もう少し下流側に駐車スペースと別に橋があり、崖下に降りられるポイントがいくつかあった。
長靴やカメラ等を準備し、危険も承知の上できちんとした形で再訪したのは2020年夏。ようやく記憶の景色に辿り着くことが出来た。
しかし奇しくもその後、岩盤崩落の危険のため、下に降りることは禁止となってしまったようだ。支笏湖の苔の洞門しかり、樽前山の溶岩ドーム内側しかり、自然現象が理由で一度立入禁止になるとほぼ解禁されることはない。
素晴らしい自然景観の場所なので、末永く保たれて欲しいが、そこに身を置いて楽しむことが出来なくなるのは甚だ残念でもある。
瀬戸際のタイミングであの頃の記憶に再会出来たのだと思えば、大変幸運だったと言うべきだろうか。
▼2006年5月
この案内板は撮影当時のもの。現在は新しい看板が立っているのでおそらく現存しないと思われる。
当初は上流側のガロー橋から眺めていた。かなり古い橋だ。
水量はそれなりにあるが狭い。内壁一面に苔が繁茂する。
ここだけ見ると降りて遊べるような場所ではない。
更に上流側へ行くと湧水の場所があった。
時々汲みに来る人がいるようで、現在はもっと汲み口が整備されているらしい。
▼2007年7月
この時は水量と勢いが凄かった。
▼2009年1月
冬のガロー橋。
こうして見ると、浸食の過程を見ているようだ。
変わらないように見えるが、確実に変わっていっているのだろう。
▼2014年9月
駐車スペース近くにある取水地(だと思われる)。古さを醸し出す趣のある施設だ。
この時に初めて駐車スペースと下流側の樽前ガロー橋の存在を知った。
写真が何故かこれしか見当たらないので、準備不足を悟って程々に撤退したのだろうと思う。
ちなみにこの頃にはコンデジを卒業し、デジイチ持ちで撮るようになっていた。
▼2020年8月
樽前ガロー橋から。今更ながらやっと見つけた感があった。
最も知られているであろう降り口から降りたが、ロープが設置してある崖となっていた。
個人的には危険度はそこそこだったが、散歩気分で降りられる場所ではないことは確か。
かなりの既視感。やっと再訪出来た喜びと懐かしさが込み上げた。
今でもザリガニはいるのだろうか…
撮影しているともやが立ち込めてきた。
際の方は浅いが、中程に行くにつれ深くなる。長靴でも厳しい。
向こう岸に行きたくもあったが、水量と流れもそれなりにあるので無理しないでおいた。
ふかふかしていそうな苔の絨毯。触れるのは程々にした。
少し上流側の入渓ポイント。
石垣の石組みのような岩壁。
幽玄の世界。
広角で。
上から。擦れ擦れまで踏み出すと崩落の危険があるので程々にした。
結構な高さがあるので、撮影に夢中になると危ない。
それくらいの魅力のある景色だった。
願いは叶ったので今後そこまで足を運ぶことはないだろうが、貴重な景色を堪能出来、満足している。
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#河川 #湧水