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スイーツから廃墟まで。北の国からお送りする日常ゆるゆる探検。2009年から始めた前ブログの記事を再編、移植しています


No.46

炭鉱メモリアル森林公園(旧三菱美唄炭鉱跡)

炭鉱メモリアル森林公園(旧三菱美唄炭鉱跡)

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炭鉱遺産に興味を持ち、初めて訪れた場所がこちらの炭鉱メモリアル森林公園である。
元々は三菱美唄炭鉱の跡地で、1対2基の立坑櫓と、それらを操作する開閉所、原炭ポケット、そして封鎖された通洞坑が残されている。これらは炭鉱閉山後に美唄市へ譲渡され、遺産として公園整備されて残っている。施設群は外観のみだが自由に訪れ見学することが出来る。

あくまで森林公園なので、季節によって見やすさは変わる。今まで春、夏、秋と探訪したが、原炭ポケットや坑口などは夏は草木に埋もれて全景を見れないこともある。そんな状態でも自然に還る廃墟美的な魅力があるが、遺産として見物するならやはり春か秋だろう。


▼2009年6月

20241028011236-admin.jpg初探訪。市街地からはかなり離れた山間部の森林地帯になる。空知地方の炭山は内陸部のため、閉山し街も消えれば元の深山に戻る。
奥に見えるのは原炭ポケット。三井美唄二坑>>45のものに比べて形も異なれば規模も大きい。

202410280112361-admin.jpg横に目をやれば2つの赤い櫓が見える。
芝刈りの跡が見られるので、最低限公園としての整備はされている。

202410280112362-admin.jpg当時は公園の案内図があった。こちらは現存しない看板だ。

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202410280112364-admin.jpgビルのような大きさの原炭ポケット。北海道に現存するものでは最大級のものだそうだ。
この規模の建造物が草木に埋もれているのもまた圧巻ではある。

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2024102801123612-admin.jpg立坑櫓の横にある開閉所の建物。電気系統を制御、操作する場所だったが、設備は撤去され内部は空の状態である。普段は立ち入ることは出来ない。

202410280112366-admin.jpgすぐ横に設置してある看板。

202410280112367-admin.jpg炭鉱現役時の写真が掲載されている。
原炭ポケット、三菱のスリーダイヤの建物、当時の炭鉱駅だった常盤台駅など。右写真にはかろうじて立坑櫓らしき姿も見える。張り巡らされたベルトコンベアの建物など、この山間部がこんなに開けていたのかと只々驚く。

2024102801123611-admin.jpg立坑櫓から道なりに奥へ進むと、コンクリ製の物体が木々の間から覗く。

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2024102801123610-admin.jpg2連の坑口「通洞坑」である。左側には三菱のスリーダイヤが掲げられている。


▼2011年6月

202410280125247-admin.jpg何故かまた6月に来ていたらしい。

20241028012524-admin.jpg立坑はそれぞれ上風坑、下風坑と呼ばれていた。人員の出入りと排気は上風坑から行われていたらしい。入気は下風坑からか。
櫓は操業当時は緑色だったようだが、新築当時は赤色だったため元の色に戻し塗り替えたらしい。森の中では不自然なほどだが、それくらいの色でなければこの場所の存在をアピール出来ないかもしれない。

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202410280125243-admin.jpg原炭ポケットは、以前よりも更に緑に埋もれているように感じた。


▼2019年5月

202410280131422-admin.jpg春に来たのは初めてだ。晴れていたこともあって青い空に櫓の朱が映える。見通しも良い。

2024102801314212-admin.jpg市で建てられた新しい看板。実は2011年時点で既に掲げられていた。写真も交えてわかりやすくなっている。

202410280131424-admin.jpg原炭ポケットの足元が見えている。石垣のようなものもあったとは知らなかった。

202410280131423-admin.jpg公園内には桜の木もあったのだ。咲いているのを見て初めて知った。

202410280131425-admin.jpg写真下に上部分しか写っていないが、立坑櫓のふもとには安田侃作品の黒い『妙夢』(札幌駅にある白い彫刻と同型)が設置されており、より公園らしくなっていた。

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202410280131427-admin.jpg春の日差しを浴びて気高く立ち続ける。滑車(ヘッドシーブ)部分もよく見える。

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2024102801314210-admin.jpgこぶしの花も咲いていた。意外と花の名所なのかも知れない。

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202410280131421-admin.jpg通洞坑も全体がはっきりと見えた。三菱マークも健在だ。
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#公園 #花 #廃 #古建築 #炭鉱

道央,美唄