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スイーツから廃墟まで。北の国からお送りする日常ゆるゆる探検。2009年から始めた前ブログの記事を再編、移植しています


No.87

トッカリショ浜へ

トッカリショ浜へ

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地球岬>>86(2009年)に向かう途中の道で見た案内板に、逆方向に「トッカリショ」の文字を見つけて気になった。
母も同行だったのであちこちは寄れないだろうと思ったが、その母も気になっていたらしく、帰りに寄ってみようということになり立ち寄った。
好奇心が似た方向の者同士だと、こういう時は本当にありがたい。自分の家族に共通の趣味など無いと思っていたが、親子だと根本がやはり似るのだろうか。

室蘭出身の母でも知らなかった場所らしい。今ならクルマもありあちこち走れば気づいて寄れるが、生活範囲の行動だけだったり交通手段も限られれば、地元の人ほどその土地のことを知る機会も限られるのだと思う。


▼2009年8月

202601110420277-admin.jpg道の端に、展望スペースが整備されている。脇に2〜3台程の駐車スペースもある。

202601110420276-admin.jpg先程の地球岬と同じく、室蘭八景の一つ。
他六つは室蘭港の夜景、測量山の展望、大黒島、絵鞆岬、金屏風銀屏風、マスイチ浜、となるようだ。

20260111042027-admin.jpgこの地名由来版はリニューアルされ現存しない。2009年時点のものである。

トッカリショ

 原名トッカリショ、アザラシの岩という意味で、いまは岩ではなく漁場そのものを呼んでいる。
 冬季になるとアザラシが室蘭近海に群泳してきたが、なかでもこの辺には一番多く寄り集まったところから、トッカリショと呼ばれるようになったといわれる。
 かつては鮭の漁場であり、万延元年(一八六〇)ごろモロラン(崎守町)で旅人宿と漁業を営んでいた藤谷史吉が漁場を開いたのに始まる。
 神秘的な月明かりの夜、魔の神が、日の神が眠っているすきに盗んだ「光の衣」を着て夜空にあらわれたため、二つの月が光り輝いた。アイヌたちは異変が起こったと騒ぎたてた。これをみた文化の神オイナカムイは、魔の神の仕業と見破り、銀の弓で銀の矢を放ち魔の神を射落としたので、再び平和を取りもどしたというトッカリショにまつわる伝説がある。

現在の看板は「名勝ピㇼカノカ」として、アイヌ伝承や文化が色濃く残る景勝地に指定されたことなどが記されている。旧看板ではその伝承の内容が記されていたということになるだろうが、見比べてみると興味深い。
伝承は日食か月食のことかと思っていたが、改めて読んでみると、夜中に月とともに光り輝くとは、火球などの可能性もあるかもしれない。
※現看板については他者の写真からの概略に留め、筆者自身が撮影したものではないため文字起こしは控える。


トッカリショの地名を初めて見た時は、「どっこいしょ」っぽいなあなどとフザケていたが、トッカリがアザラシのことだと自分の中で定着するとなんのことはない、アザラシがたくさんいたのだなと自然に捉えられるようになった。言語に親しむとはこういうことなのだろうか。

202601110420272-admin.jpg展望台からの眺め。これは凄い景色だ。
奇岩が特徴的。カマボコを切り分けているような形。

奇岩の向こう、手前に見えるはクジラ半島、その奥に見えるもう一つのクジラっぽいものは鷲別岬らしい。
半島とは別にクジラ島というのもあるらしいが、この2ヶ所の間にあるもっと小さい岩場のようなものだそうだ。

クジラ島はなんとなく聞いたことがあったが、形からしてあの半島のことだと思っていた。

202601110420271-admin.jpg逆側、地球岬の方角になる。

202601110420273-admin.jpg崖上の草原もまた凄い。まるで絨毯だ。

202601110420275-admin.jpg地層がはっきり見えるのも、地球のスケール感があって素晴らしい。
海外だともっと凄いものが見れそうだが、国内、しかも自分の近所にもこういう景色があることに感動した。

右側奥に見えるのがイタンキ浜になる。

202601110420274-admin.jpg展望台前の道路は道道919号線、通称観光道路といわれている。草原の崖上を延々と延びる細道だが、この先は何処に繋がるのか皆目見当もつかず、当時あまりに気になったので帰路はこの通り進むことにした。次の記事>>88で記す。


▼2014年5月

20260111042047-admin.jpg春、桜を見に室蘭まで来て色々回ったついでに来てみた。

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202601110420472-admin.jpg季節が変われば景色の色も変わる。まだ枯れ草も残っており、緑の絨毯の色も薄い。

202601110420473-admin.jpg何故この時期に来たかといえば、2009年時の写真を見て鋭い方はお分かりかもしれないが、この下へ延びる道と階段があり、浜へ下りることが出来るのだ。道端の草が伸び切らない内の方が辿りやすそうだと思ったのだ。

前回は気づかなかったが、後日それを知り再訪して下りてみたいと思っていた。

先の展望スペース脇に分岐があり、クルマで下りられるためそこを辿って空きスペースに駐車し、下り階段を探し当てて下りてみる。
ここからでも浜を一望出来るが、下りられるなら下りてみようと思う。

尚、現在は分岐の地点から通行止めとなっており、立ち入りは出来ない模様だ。

202601110420474-admin.jpg赤錆た柵が続く。階段もかなり年季が入っていそうだ。

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202601110420476-admin.jpg下りている途中の奇岩の景色。

202601110420477-admin.jpg崖の方を見る。あの高さから下りてきている。

2026011104204712-admin.jpg途中で振り返ってみる。電柱が立っており、途中の電灯や下の家屋まで電気が引かれているらしい。

202601110420479-admin.jpg下まで下りきった。ここまで5分ほど。
奇岩はやはり上から望む方が迫力があるようだ。地層ははっきりと窺える。

2026011104204710-admin.jpg浜には漁師の番屋とみられる家屋がいくつかある。
看板によると幕末に開かれた鮭の漁場だったという。

この時は無人のようだったが、時期ではなかったのだろうか。

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2026011104204711-admin.jpgなんとなく人様のお宅にお邪魔させてもらっている感じがしたので、散策も程々に戻ることにした。
誰もいなかったので、ちょっとしたプライベートビーチ感を味わわせてもらった。

2026011104204713-admin.jpg戻り道、下りで5分とはいえ、全て階段である。上りはそれなりにきつい。

途中に電灯を見つけると、それだけでなんだか街の中の小路感があり、生活の場なのだなと認識する。

2026011104204714-admin.jpgこの時も、今では信じられないのだがまたもやサンダル履きで来てしまい、まあよくも無事に戻ってこられたものだ。若かったのか(そうでもない)、無駄に耐性があったのかはわからないが、まともな靴だったらもっと楽だったろうに、とは思う。

以前も記したかもしれないが、こういう無知な状態での未知に対しての行動が出来ていた頃が、とても楽しかったと思う。
今は知識も増え感性も変わったので、そういう楽しみ方はもう出来ないことが少し寂しい。

それならば違う楽しみを見出すだけなのだが。

奇岩の絶景は、展望スペースからの方が素晴らしいと感じた。
写真でも伝わらないので、ここはぜひ実際に足を運んでほしい景色だ。
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#海 #遊歩道

道央,室蘭