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江戸期の北方探検家で歴史創作。絵・漫画・設定・調べ物などゆるゆるっとな。


No.25

◆『伊能忠敬と間宮林蔵の業績』中島武久 ブイツーソリューション/星雲社 2022年

最近欲しい本をチェックしていた時に目に入った本。伊能・間宮関係で新しく発行された本だったので、どのような感じなのか試しに購入してみたものです。研究本というよりはこれらの人物に感銘を受けて執筆したプレゼン本といったところでしょうか。文だけの構成には珍しく横書きのレイアウトです。

間宮の項に関しては、参考書籍が吉村昭の小説>>22になっているので、そちらを読了しているなら特に真新しい情報はありません。というか、著者なりに編成はされてはいるものの若干言い回しを変えている程度のほぼ引用なので、著作権的にどうなのか謎…ちょうど樺太探検の部分をチョイスしているのは、著者が戦前のお生まれだからというのもあるのでしょうか(私も樺太探検の部分は好きですが)。

伊能の項には興味深いものもあって、佐原時代の旗本津田氏との関係や、永沢家との駆け引きなど、面白く読ませてもらいました。ただ私が関係書籍をそれほど読んでいない故なのだろうと思うので、やはり以前に出版された伊能関係の名著に当たるべきかなと。そういうきっかけをくれる種の本かもしれません。

これは、著者というより出版社や発行元への苦言なのですが、誤字が異様に多いのはさすがに辟易しました…1〜2ヵ所程度ならあるあるですが、読み進める度にそこで引っ掛かり、雰囲気も壊してしまっているように感じます。同一人名が次では違う字で表記揺れしていたり、図合船を合図船と誤記(最後までずっとこの表記だった)していたりで、もしや自分が知らないだけでそういう呼びもあるのかと調べ直したりと、余計な作業で読むのを中断させられるのはちょっと…(年末年始に頭抱えながら読んでいた>>21のはこれです)校正、されてます??

同人誌ならともかく、仮にも出版社で発行・販売しているならちゃんと校正入れてほしい。
(出版社名で調べてみると、なんとなく察しな感じではありましたが…本を出版したいという人が相当数いるのはわかるけど、出すからにはちゃんと整えてやってよ)

昨今の商業出版事情も垣間見えてしまって、微妙な気持ちになっています。

#伊能忠敬 #間宮林蔵

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