2026年8月の投稿[3件]
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2026年8月17日 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する
幌内布引アートプロジェクト(2009年)
幌内布引アートプロジェクト(2009年)
三笠市幌内の山中に、旧幌内炭鉱の支坑だった布引坑の跡地がある。
その炭鉱跡地を利用したアートやインスタレーションの展示イベントが2009年に開催されており、訪れた時の記録である。
主催はNPO法人炭鉱の記憶推進事業団 で、炭鉱跡地でのアートプロジェクトは2004年の赤平から定期的に開催されており、他には奔別や夕張でも開催された経歴がある。2020年以降は中断しているようだが、アートプロジェクト以外にも「炭鉄港」関連の取り組みや街歩きイベント、奔別炭鉱跡地の見学等が現在も催されている。
炭鉱跡に興味を持ってから、関連イベントへの参加はこれが初めてだった。三笠の炭鉱跡では奔別が有名で当時既に知ってはいたが、こちらの布引アートプロジェクトも周りで話題に上がっており、知人にも足を運ぶ人が多かった。
期間中は土日のみ、幌内炭鉱景観公園前の特設受付所から1日5便、布引跡地へのスタッフ送迎の車が運行しており、この時間に合わせるため奔別は素通りして真っ直ぐ現地に向かった。
合法的に廃墟や遺構が見られるという点でも貴重な催しであり、ちょっとした探検気分も味わえる、当時の自分のようなビギナーにも面白いイベントだった。
※以下、展示物の説明等は「そらち炭鉱の記憶アートプロジェクト」内の過去のアートプロジェクトの記録 、幌内布引アートプロジェクトの報告書PDFを参考にさせていただいた。
集まった人数が相当数だったため、スタッフの車数台に分乗して現地まで5分程度、林道のようなダートと所々ぬかるんだ道を走り、駐車スペースの広場で降車して歩く。エントランスとなっているポイントで出迎えるアート作品。
坑夫が必ず身につけていた手ぬぐいを数列に亘って並べてフラッグのように掛け、観覧者を迎え入れる道しるべのようになっている。

入口付近から現れる遺構。レンガ造りの小屋は火薬庫で、坑内で使うダイナマイトを保管していた。この小屋ではその日使う分の量が保管されており、有資格者がここから取り出してから入坑していたという。
坑夫の待機や休憩所だった繰込所の外壁。この古い建造物を目にしただけで心が躍る。
逆の方向には、巨大な土管かパイプのような風洞が口を開けている。後ほどそちらにも向かう。
閉塞された風洞トンネルの分岐。
色づき始めた木々に覆われたレンガ壁の大きな建物。こちらが立坑櫓の巻き上げ室で、布引坑跡のメイン遺構となる。大正末期の建築になるらしい。
あっと息を呑む美しさ。外壁はレンガだが、内部はコンクリート造りで天井が高く、伽藍堂となっている。窓にはステンドグラスのようにカラフルなアクリル板が嵌めてあるが、これはアート作品としてのアレンジである。
ここで働いてきた先人と、炭鉱で栄えた時代を讃える聖堂に見立てたものだそうだ。

立坑櫓は、幌内炭鉱閉山の1989年(平成元)に撤去され、巻き上げ機を設置していた建物だけが残されている形になる。巻き上げ機も撤去され、それらが設置されていた台座や基礎には針金で作られた動物たちのオブジェも展示されていたが、人が多くじっくり見ることが出来なかったため、撮影はしていない。
繰込所は巻上室のすぐ隣にある。坑夫たちが一服してから捜検(火気持込の取締り)を受け、すぐ入坑出来る位置関係になる。


廃材が吊るされ宙に浮いているように見えるのも、アート作品。時の経過と物語を想起させる表現となっている。






巻上室の正面に隣接する形で、閉塞された立坑がある。この当時はよくわからず見学していたが、巻上室の傍には立坑の跡もあるとわかったのはだいぶ後になってから。密閉された穴にはガス抜き管がある、なども。
見返して、立坑跡の写真あった!と一人で盛り上がっている。

ここまで綺麗に残っている炭鉱遺構も、珍しいように思う。
風洞トンネルの脇を進む。この苔むし具合にまた気分が上がる。
様々な年齢層、この時は総勢20名くらいは参加していたように記憶しているが、賑やかであってもいつクマが出てもおかしくない山の中である。スタッフの方が熊鈴を鳴らしたり時々ホイッスルを吹いたりと、対策を念入りに行なっていた。
風洞の途中の切れ目に吊るしてある羽毛のようなものは、繭の毛羽なのだそうだ。もちろんこちらもアート作品。風の流れを視覚化したものだそうだが、内部から観覧することを前提としていると後で知って、ちょっと勿体ないことをした。
ここから風洞の内部に入っていく。
風洞の出口(排気口)の手前に水を張り、水面に映る外光を月に見立てている。中々綺麗に撮れなかったのが残念だが、このインスタレーションが最も印象的だった。
そのまま排気口へ進む。京都の寺院(源光庵)にある悟りの窓のようだ。
風洞の外へ出た。人物との対比で、かなり大きなものだ。この風洞は、坑内の汚れた空気を排気するためのトンネルであった。
巻上げのワイヤードラムも残されていた。これも今見ると貴重なものに思える。
風洞トンネルの上を歩き、そこから見下ろす巻上室と立坑。こう見ると位置関係がわかる。
向こうに見えるのは繰込所か。
風洞に何故か立て掛けられている梯子。特にこれを使って昇降したわけではないのだが。
先程の毛羽が吊るされた場所の奥には風洞の斜坑が見える。
穴の向こうは、閉塞されている。
風洞から下りる。おそらくこの時のために踏み固められた階段状の道だが、こういうのもワクワクする。
風洞斜坑の下部。
ガス抜き管の下の奥に密閉された斜坑があり、その空間にもアート作品として可愛らしいお地蔵様が展示されていたのだが、この時点でカメラのバッテリーが切れたため、以降の写真は撮れていない。厳密に言えばこのあとも携帯電話のカメラ(当時はまだスマホは無くガラケー)で苦し紛れに撮ったは撮ったのだが、やはり日暮れに差し掛かっていたこともあり画質が良くなく、のちにデータ整理の時に処分してしまったようで、見当たらなかった。
そのため、この時の写真はここまで。
携帯カメラのシャッター音をパシャパシャ響かせつつ復路を辿っていると、駐車場の方でタイムアップを知らせる(多分)クラクションが鳴り出したので、急ぎ足で戻ることになった。
山中に眠る、この規模の遺構を初めて見学することが出来、主催の方やアーティスト、スタッフの方に只々感謝だった。
帰りの車内で、ドライバーのスタッフの方と他の産業遺産、特に室蘭の工場やタウシュベツ川橋梁の話で盛り上がったのもいい思い出だ。
やはり、炭鉱遺構界隈、好みや興味の場所が被るらしい。
この布引坑跡については、翌年2010年以降何度か再訪しているので、別記事でそちらも上げようと思う。
畳む
#廃 #古建築 #炭鉱 #イベント
2026年8月14日 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する
北海道秘宝館(閉館)
北海道秘宝館(閉館)
2009年、当時の知己と半ばオフ会のような形で訪れたのがこちら。
仲間内では廃墟をはじめ、ちょっとアングラなB級スポットなどが話題に上がっていた時期だった。
国道230号線沿い、定山渓温泉街の外れに位置していたスポットだ。
ストリップ劇場などもそうだが、いわゆる大人向けの娯楽場は温泉街には必ずと言っていいほど併設されていた。
こちらもその一つ、北海道ではおそらく唯一の秘宝館だったのではないだろうか。
昭和の時代の豪勢さとおおらかさの残り香を感じるが、時代の流れにより全国にあったこのような施設は次第に姿を消してゆき、現在、秘宝館に関しては熱海秘宝館のみが国内で唯一営業している施設となる。
この北海道秘宝館は、2009年当時から上のような外観で、営業しているのかが謎と言われていた物件だったが、アポなしで訪れてみたところ営業しており、見学することが出来たが、この頃には不定期営業となっていたようだ。
そこそこの人数で訪れたため、団体料金が適用された上、内部の装置に不具合が多いということで特別料金としてくださった。また、本来内部撮影禁止だったのにもかかわらず、撮影も快諾してくださった。
こちらは翌年2010年の閉館が決まっていたようで、そのためでもあったのかもしれない。
閉館後建物は解体撤去され、国道の拡幅工事が行われている。
白状してしまえば、自分は当時さほどコレ系には興味はなく、ここが閉まっていた場合は第二候補として某洞窟(岩戸観音堂か?)が上がっていたので、密かにそちらを期待していたのだが…笑この看板のフォントはちょっと欲しいかも(使い道)
敷地内にそびえ立つ「御涙観音」。TV番組内で証明されたという俗っぽさがアレだが建立のいきさつが気になる。いや、そんなに深い由来はないのかもしれないが。この観音様は、閉館解体後は何処へ行かれたのだろうか。
2階は焼肉やラーメンなどを提供していたレストランだったらしい。看板文字のよたり具合がなんとなくポップだ。
入館窓口のすぐ隣に入口がある。一応テーマ毎に展示物が分けられている。ここからは、ディープな展示物写真を載せていくので、閲覧は自己責任で願いたい。
お子様や性的なアレコレが苦手な方は、閲覧注意。


この辺はまあ序の口
はい、来ましたね。割と素通り気味に撮影したけど、説明などは今となってはちゃんと読んでみたかった気がする。為にはならないと思うけど。
カジュラホのミトゥナ像のレプリカ。
右側、アクロバティックすぎん?現地の実物にもこういうのがあるみたい。
実物を検索して見てみたら、やっぱり本家の方が肉感的で生き生きしていた。こちらはレリーフ状というのもあるのだろうけど。光る職人技だけど、何考えて造っていたんだろうな…
ヒンズーのシャクティ信仰の具現でもあるのだろう。
こっちが本家に近いクオリティ。
模様がソレに見えるという、天然石の展示。
うーん、やっぱりあったね。
おそらく上に結びつけてあるおみくじは、これだったのだろう。残念ながら、使用中止となっていた。
かわいい(アレな)人形コーナーかと思いきや
うん…覗くよな(アレな方はどうなっていたんだろうな…)
この看板は下の山王様についての説明だけど、左のアレ、一円玉とかが挟んであってこんなことになってる。痛そう?
M字かいky

各地にいろんな性神様がおられるのな。その隣には…
脈絡ある?
派手さはないけど、そこまでの実用品ではないだけに妙に贅を凝らしているものに感じる。
今となってはこちらもちゃんと読んでおきたかった。民俗学的には為になりそう。
水子供養のことまで展示されていて、なんというかソフトからハードまで意外ときっちり展示されているなという印象。水子信仰は比較的新しい時代のものらしいが。これも読んでおきたかった。
なんすかねこれ?本来なら床がグラグラと動く仕組みだったらしい。よろめいて掴んだ手すりがよく見ると…といった趣旨。
…いやこれだけ見ると普通にキモいというかグロいというか…とんでもねえセンスだなぁおい

彼はここの名物ダンサー。スローペースで回りながら辿々しいニホンゴでなにやらエロっちいサービストークをしていた。閉館後、ここはしばらく廃墟になっていたらしいが、その間彼は何者かによって盗難されたという話を伝え聞いたが真相のほどは…
…いや、何のために持っていくのよ…売るのか?売れるのか??失業して売られていく巨◯ダンサー…世の無常を見た(見てない)
この舞台の周りに観覧席があって、そこに座って見る形なのだが座面がマッサージ器のごとくうねるという仕掛け。バカだなー
これも乗ると震えるというね。バカだなー
これ、実際にやってみたかったけど、こちらも故障で水は出なかった。
ので、すでに拝めるようになっている。いやバカだなー

動物の剥製があちこちにある。
セクシー&メルヘンなマネキンコーナー。手前のハンドルを高速で回すと、風が発生してモンロー現象を起こす…というアレ。


いやー、オトナって、バカだよねーーー\(^o^)/へんだよねーへんだよねー だれかがへんだよねー(=・∞・=)(by ぼ◯ぼの)


貴重といえば貴重なのかもしれないが、一般的に動物愛護や福祉の概念が形成された今日ではもう作れないであろう剥製群。
展示コーナーを出ると「アダルトコーナー」という物販スペースが。なのにソレ系の商品はほぼ無かった。のたうちコーナーの隣(写真左側)は「ウッフンアッハンコーナー」で、キ◯ィちゃんのぬいぐるみが売られていたのは大いに謎だった。
写真右下は、蝶の翅で彩られた絵画。調べたところ、蝶翅画というジャンルがあり、東南アジアなど外国で見られるものだそうだ。現在ではモルフォ蝶などがよく使われるらしい。材料が材料なので好き嫌いは分かれそうだが、よく作られている。だから何故コレが「のたうちコーナー」にあるのよ。
出口近くの部屋では、AなVが流されておりその音声が漏れ聞こえてくる、最後までなんともシュールな空間だった。
自分一人なら、絶対来ることのなかった場所なので、ある意味貴重な体験だったと思う。
こういう、ゲラゲラ笑いながら突っ込み入れつつ楽しむバカバカしさ、の割に費用が掛かっていそうな娯楽施設は、あの時代だから作れたのだろうなと思うと、これはこれで妙に寂しさも覚える。
大分以前の記録となってしまった。訪れた直後のリアルタイムでは控えめにチョイスして前ブログに載せていたが、年月も過ぎたのでこちらでは折角なので撮影したすべてを掲載した。
途中お粗末な口調になったのは、こんなもん真面目くさって観るものではないからさ!畳む
畳む
#古建築 #文化施設
旧北炭幌内炭鉱布引坑 火薬庫
旧北炭幌内炭鉱布引坑 火薬庫布引坑には、>>106の翌年、2010年に個人的に再訪している。その際に、アートプロジェクトでは未見の遺構も見ることが出来たが、更に後の2021年に訪れた時には、今まで見れなかった遺構を発掘するかのように新たに見つけることが出来た。季節が違うと見られる景色もだいぶ変わってくるため、訪れる度に新しい発見があるように思う。
幌内炭鉱自体がそうだが、比較的近年まで稼働していたこともあり、ここの炭鉱跡には多くの遺構が残されている。
そのため、遺構ごとにまとめて上げていくことにする。
上の写真はアートプロジェクトでも見た火薬庫で、2010年10月のものである。
▼2021年5月
意外と縦長の小屋なのだ。鉄扉の重厚さが収めていたものの性質を物語る。
丈夫そうに見えても確実に劣化はしている。
レンガの積み方が美しい。イギリス積みだろうか。
屋根と壁部分の繋ぎ目は、コンクリで固めてある。開口部の天井にあたる部分になる。
右上にカタツムリ、おわかりだろうか。思わぬ場所に隠れている小動物は味わい深い。
(よく見ると一つ上の写真にもいる)
外壁の造りに比べ、内側は凹凸が多いのはそういう造りなのか、あるいは粗雑なのか、経年劣化のせいなのか。
どのような状態でダイナマイトが保管されていたのだろう。
廃材を一時的に保管していただけなのかもしれないが。
本当に斜面の中腹の狭い空間に建てられている。
こちらはこの時初めて知ったものなので、やはり春先だと視界が開けて色々なものを見つけやすい。
畳む
#廃 #古建築 #炭鉱