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スイーツから廃墟まで。北の国からお送りする日常ゆるゆる探検。2009年から始めた前ブログの記事を再編、移植しています


2025年8月27日の投稿(時系列順)1件]

旧炭山川橋梁とディーゼル機関車

旧炭山川橋梁とディーゼル機関車

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西芦別からR452を南下すると、右手に橋梁上の機関車が見えてくる。物珍しさに注目してしまうが、こちらも炭鉱遺産の一つである。
旧三井芦別鉄道の鉄橋、炭山川橋梁と、炭鉱の操業当時に実際に走っていたディーゼル機関車と石炭貨車である。

この橋梁は国の登録有形文化財に登録されており、「炭鉄港」の構成文化財として指定もされている(橋上の機関車と貨車は除く)。


▼2009年7月

20250827145819-admin.jpg国道の炭山川橋を通過中に発見した古い鉄橋と機関車。
現地には特に説明看板もなく、当時は地元または炭鉱関係の人が知っている程度だったかもしれない。

202508271458191-admin.jpg発見当時はこれも多分炭鉱関係のものという確信があったため、もっと違う場所で間近に見れないかとうろつき回り、中の丘方面の一番近い場所を見つけて撮った。時期的にもこれが精一杯だった。

逆側の道道115は通行止めで立ち入ることが出来なかったが、現在は見学場所が整備されているのでそちらから見学するのが一般的だと思う。


▼2016年7月

202508271458461-admin.jpg何故前回と同じく7月に来てしまったのか。
しかしこの日は晴れだったため、緑の山に映える機関車の姿を捉えることが出来た。

20250827145846-admin.jpgただ、連結されている貨車は木の陰に隠れてしまい見ることが出来なかった。

ちなみにこの地点、国道の炭山川橋から逆の方向を見ると頼城橋>>77を望むことが出来る。


▼2017年3月

20250827145906-admin.jpgまだ雪が残るがかなり見通しがいい。こうしてみると相当に深い谷間に架けられた橋だというのがわかる。

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202508271459061-admin.jpg機関車にも雪が積もっている。さすがに除雪は難しいか。
石炭貨車も見えたが一両自体が小さい。これを何両も連結してこの橋を渡っていたのだと思うと、今にも動き出しそうなリアル感もある。

旧三井芦別鉄道は三井芦別炭鉱の開坑と同時に着工し、1940年(昭和15)に開業した炭鉱の専用鉄道である。終戦前年の国からの緊急増産令により、頼城に第2坑を開坑させるため路線を延長したが、完成は1945年(昭和20)の終戦後となった。芦別駅〜頼城町までの全線全長9km程度の炭鉱鉄道だった。4年後には旅客輸送も開始、ディーゼル機関車の導入は1964年(昭和39)になる。1989年(平成元)の鉄道廃止まで地域の交通も担った。

廃止後は橋梁と機関車は市に寄贈、2009年(平成21)には橋梁が国の登録有形文化財に登録されている。
2019年(令和元)、文化庁の日本遺産「炭鉄港」の構成文化財に指定された。

現在は道道沿いに展望広場が整備されている。冬期は完全通行止めとなり、広場にも行けないようなので注意されたい。
また、橋上からの見学の場合は、橋の手前に新たに設けられた駐車帯を利用してほしいとのこと(橋上での駐停車は避けるべし)。

「旧三井芦別鉄道炭山川橋梁」展望広場までの道道の通行について(星の降る里あしべつ)
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#炭鉱 #古建築 #橋梁 #鉄道

道央,芦別